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NOG-IL6 マウス

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NOG-IL6マウス

次世代重度免疫不全 NOG-IL6 マウス

次世代重度免疫不全 NOG-IL6 マウス
系統名(カルタヘナ情報) マウス NOG-hIL-6 Tg
系統名(略称) NOG-IL6 マウス
開発

CMVプロモーター下流にヒトIL-6遺伝子を配置したベクターを(NOD♀ x NOG♂)F1前核期受精卵へマイクロインジェクションし、NOGマウスと交配して樹立しました。

特徴
  • 重度免疫不全マウスであるNOGマウスにヒトサイトカインであるhIL-6を発現させたマウスです。
  • 移入した造血幹細胞の単球への分化が促進されます。
研究用途
  • 腫瘍内浸潤マクロファージ(TAM)の研究
  • IL-6依存的な急性骨髄性白血病の検体のホストとして適しています。

ヒト化 NOG-IL6 マウス

  • ヒト造血幹細胞(HSC)を移入したモデルが汎用されます。
  • 日本国内でHSC移入ヒト化NOG-IL6マウスを作製し、お客様にお届けしています。
  • 生産は、ご注文をいただいた後開始します。単球や、マクロファージを対象とするご研究には、HSC移入後、早期に納品させていただくことを推奨しています。
  • ヒト化NOG-IL6マウスに担がんしたモデルを使用した薬効試験を受託いたします(注1)
  • CAR-Tなどお客様が提供される細胞を移入して作製したモデルを使った受託試験も可能です。

(注1)通常、がん細胞株(またはPDX腫瘍)はお客様に準備していただいておりますが、購入可能な細胞の場合は弊社で購入することも可能です。

HSC移入ヒト化NOG-IL6マウスの特徴
  • HSCを移入した、ヒト化NOG-IL6マウスは、ヒト単球/マクロファージの分化亢進を示しました。かなりの数のヒト単球がHLA-DR発現に対して陰性であり、ヒト化NOG-IL6マウス由来の脾臓および末梢血中の未熟骨髄系細胞に類似していたが、ヒト化した従来のNOGマウスでは、見出さなかったと報告されています。
  • ヒト化NOG-IL6マウスの腫瘍浸潤マクロファージは、免疫調節性骨髄系細胞のマーカーであるCD163を高レベルで発現し、アルギナーゼ-1(Arg-1)、IL-10、VEGFなどの免疫抑制分子を産生しました。このような細胞はヒト化NOG-IL6 マウス由来であり、従来のヒト化NOGマウスでは見られず、in vitro 培養において抗原刺激に応答したヒトT細胞増殖を抑制しました。
  • これらの結果は、機能的なヒトTAMがヒト化NOG-IL6マウスにおいて開発され得ることを示唆しています。
  • ヒト化NOG-IL6マウスは、免疫調節/免疫抑制性骨髄系細胞を標的とする新規がん免疫療法の開発に貢献すると期待されます。(Hanazawa et al. Front Immunol 2018)
  • ヒト化NOG-IL6マウスの特徴、ヒト化NOG-IL6マウス作製及び使用実験プロトコールに関しまして、詳細な説明会をオンラインを通して提供させていただいております。ご希望をのお客様は、sales@invivoscience.com までお気軽にご連絡をいただけますようお願い申し上げます。
背景データ
  • NOG-IL6 成長曲線
  • NOG-IL6 血液性状
  • NOG-IL6 臓器重量
  • NOG-IL6:ヒトHSC移入後の各細胞の比率
    - 末梢血単核球中のhCD45陽性細胞の比率
    - ヒトCD45陽性細胞中のヒトCD19陽性B細胞の比率
    - ヒトCD45陽性細胞中のヒトCD3陽性T細胞の比率
    - ヒトCD45陽性細胞中のヒトCD56陽性NK細胞の比率
    - ヒトCD45陽性細胞中のヒトCD66b陽性細胞(骨髄球、後骨髄球、好中球及び分葉核好中球)の比率
    - ヒトCD45陽性細胞中のヒトCD33陽性CD14陽性細胞の比率
生産と供給
  • 日本クレア株式会社に生産を委託し、日本国内で生産しています。
  • 日本クレア株式会社では、厳密に管理されたNOGおよび次世代NOGマウス専用のSPF飼育室で、生産しています。輸送は、専用の輸送箱を使用し、専用車両により行います。
  • NOG-IL6マウス表現型の品質管理として、ヒトIL6分泌量の測定を実施しています。

文献集

Generation of Human Immunosuppressive Myeloid Cell Populations in Human Interleukin-6 Transgenic NOG Mice. (Original, humanized mice, NOG IL6 mice, Myeloid Cell)
Front Immunol. 2018 Feb 2;9:152. doi: 10.3389/fimmu.2018.00152. eCollection 2018.
Hanazawa A, Ito R, Katano I, Kawai K, Goto M, Suemizu H, Kawakami Y, Ito M, Takahashi T.